アスペルガー的家づくり:③窓の問題
そもそもアスペルガーの旦那さんと家を建てたい、または以前は中古住宅を購入したいと思ったのは、3つの理由からです。
1つ目は、年齢も重ねて、もうそろそろどこかで落ち着いて住み心地のよいところで暮らしたい。
これは私の希望です。
2つ目は、家にいる時はお互いの生活空間をうまく分けたい。
これは、二人の希望です。
3つ目は、周りが静かなところで過ごしたい。
この3つ目が我が家では、というよりアスペルガーの旦那さんにとっては最重要課題です。
人の出す音に関しては、本当に敏感で、私はいつもビクビクしています。
私が出す生活音ならまだしも、ご近所の音に関しても異様に反応するので大変です。
普通に生活していると思っている人に、文句を言うとトラブルのもとになるでしょうし。
というわけで、少なくとも私たちが静かなところに引っ越す、そして高品質の住宅に住めばよいのでは、ということになりました。
騒音の進入路は?
音をどうやって防ぐかと考えた時に、「そもそも音はどこから入ってくるのか?」がポイントとなります。
私は、てっきり壁の中にちゃんと断熱材が入っていれば、防音効果もそれなりにあるのではと思っていました。
(完全に「ど素人の考え方だなぁ~」と思われるかもしれません。)
でも、ネットで調べたり、住宅メーカーさんに相談するとそうではありませんでした。
それは、「窓」がポイントでした。
外からの音は、断熱材である程度防いだとしても、防音効果のある窓を取り付けていないと意味がないそうです。
今、話を進めている中堅メーカーでは、リクシル製の窓が標準でついているそうなので、私はそれで大丈夫そうと思っていました。
窓・サッシと言えば、YKKか旧トステムと統合したリクシルのいずれかであれば、品質も高そうというイメージです。
ちなみに、ある大手ハウスメーカーでは、窓に関して詳しく教えてもらえなかったので、止めておいて結果良かった気がします。
「性能が良い窓を使っている、さらに良くしたい場合はオプションもある」と説明を受けました。
でも、当時の資料を見直すと、もらった見積や持ち帰れる資料の中に、どのメーカーの窓を使用するのか分かるものが残っていません。
騒音を減らしたいという要望に対して、当時のその大手ハウスメーカーの営業さんも、音に関して窓を重要視していませんでした。
そして、私たちも勉強不足でした。
もちろんYKKやリクシル以外にも素人が知らない優良なメーカーはあるのだと思います。
でも、それさえも分からないと、今にして思うと「こんなはずじゃなかった!」ということが起きていたのかもしれません。
防音効果をパワーアップさせるには?
第一に騒音を何とかしないと家を建てる意味がない、と旦那さんが全面に出していたので、今話を進めているメーカーの営業さんが、「内窓」というものを提案してくれました。
内窓とは、簡単に言うと、1つの窓に2つ窓が重なって付いている、というものです。
YKKだと「マドリモ」、リクシルだと「インプラス」という商品がります。
サッシが2つ付いているので、窓を開けるには2つの窓を開けることになります。
「面倒くさいじゃないか~!」と思う人もいるかもしれません。
だったら、防音効果の高い一番値段の高い窓を選択する、という方法もありますが、内窓をつけるのが一番効果が高いようです。
それを実感すべく、近くのショールームに旦那さんが一人で有給をとって行きました。
こういうところの行動力はすごいなぁと思います。
ショールームの方に「妻にも確認してもらいたいため」と許可をとって、動画もとってきました。
見せてもらうと、確かに一枚の窓では聞こえる車や電車の音も、内窓がつくと驚くほど静かになります。
本当は、その動画をアップロードしようかと思ったものの、リクシル公式サイトで丁度良い動画があったので、共有させていただきます。
ぜひ、音の違いを実感してみてください。
(公平さを保つため、YKKの動画も探しましたが、音の違いが分かる丁度良い動画を探し出せませんでした。)
アスペルガーの旦那旦那さんも満足だったようで、「家の中の窓に全部インプラスをつける!」と決意しました。
そこまでしなくても…予算の関係もあるし…。
と思ったものの、一度言い出したら聞かないので仕方ありません。
ただ、私も、よくよく調べてみると、騒音以外にも効果がありそうなので良いかなと思っています。
断熱効果が高いので、夏の冷房の空気は逃がさず、冬は外の冷気の進入を防ぐので、心地よく過ごせそうです。
我が家は、今は軽量鉄骨の住宅で、賃貸だからか冬は床が冷たいです。
カーペットとフローリングの間に断熱シートを一枚敷いてしのいでいます。
冬でも家の中が暖かいのは、冷え性の私にとっては魅力的です。
実際に、一つの部屋で効果を実感したので全室につけたい、という人はいるようです。
ということで、旦那さんの騒音対策から、家を建てる場合には、間取や内装・外観に目が行きがちですが、機能性も重要だなと思いました。
すぐに取り付けはできるようですので、もし、音に敏感なパートナーと暮らす方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
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