初めてのカウンセリング

アスペルガーについて調べると、必ずと言っていいほど、そのパートナーが陥る可能性がある“カサンドラ症候群”という言葉に行き着きます。

簡単に言うと、アスペルガーのパートナーとの生活を通して、非アスペ本人が精神的にダメージを受けていくことです。

もし、私と似たような環境で、このページを見て下さっている方がいるとすると、私よりもよくご存じかもしれません。

様々な形で症状があらわれますが、私はそう気にするほどもない、何とか自分で乗り越えようとする力がまだあるから大丈夫、と勘違いしていました。

そうです、勘違いだったんです。

それが分かったのは、先日カウンセリングを受けたからです。

カウンセリングを受けることになった経緯

うちの旦那さんが、どうしても職場のことで辛くなり、先日、以前からお世話になっている心理カウンセラーの先生を訪ねました。

ただ、それでもひと悶着あり…。

ここ数か月間は、特にストレスを強く感じているのか、ほとんど会話をしないのに、言葉を発したかと思うと「もう嫌だ!会社が嫌だ!家から出たくない」と言います。

実際には会社も配慮してくれていて、数か月先には違う部署でのポストを準備してくれいます。
しかも、新規プロジェクトを請け負う部署です。

「旦那さんがわがままで」とか、「無能だから異動」という感じではなく、はたから見ると、「新規プロジェクトに必要な人材だから異動なんだー。」と思えます。
(実際、仕事はコツコツとやって確実に結果を残すタイプのようです。)

私は、環境も変わるし、やりがいのあることを任されることになり、良い方向に向かっていると思うんです。

だから、「“あと、ちょっとだけ我慢すればいい”と考えれば、気持ちが楽になるんじゃない?」と励ます気持ちで言ったんです。

そしたら、「ただ聞いてくれればいいのに、なんで意見を言うんだ。そんなこと求めてないッ‼」といって、怒りまくっていました。

その翌日がカウンセリングだったので、怒りをぶつけたんでしょうね、先生に。

帰宅したので、一応「どうだった?」と聞きました。

カウンセリングの中身について全く教えてくれる感じはありません。

でも、しばらく黙ったあとに「先生があなたから話しが聞きたいそうです。」とポッツと言いました。 

カウンセリングで

それから電話で予約をして、数日後に私がその先生の所へ行きました。

先生は、「あなたのことが心配だったので、ご主人にお願いしました。」
と言いました。

今でも、その言葉を思い出すと泣けてきます。

久しぶりに優しい言葉をかけてもらったなぁ、と。

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自分では、“カサンドラ”というほどではないと思っていました。

自分よりもっと辛い思いをしている人はいるだろうし、と。

でも、先生と話してみると、感情があふれ出しました。
(実際には涙が止まらなかったという状況です。)

悩みをまともに打ち明けることが出来た安心感もありました。

自分が我慢をしていることは分かっていました。
だから我慢に耐え切れず、旦那さんと知り合う前にはなかったような怒りがこみあげてくることもある。

でも、それを分かってくれる人は誰もいなくて、自分で解決するしかない、と余計に自分をがんじがらめにしていたのだと思います。

確かに、カサンドラに陥る人には、真面目な人、がんばり屋さんが多い、なんてことを読んだり聞いたりしました。

周りに迷惑をかけたくない、自分のがんばりが足りないと思ってしまうんですよね。

もちろん、先生としてはそれが生業でもあるので、当たり前の対応なんでしょうが、そういう人がいてくれることにとても感謝しました。

カウンセリングを受けたからと言って、全て解決するとは思っていません。

実際に、読んだ本の中には、カウンセリングをいくつも梯子することになるということも珍しくはないそうです。

ただ、幸い、自分を理解してくる人がいるということが分かっただけでも、気持ちが軽くなりました。

ずっと、継続していく予定ではないのですが、自分の気持ちが落ち着いたところで、2回目のカウンセリングを受けました。

「彼とのコミュニケーションが回復する可能性はありますか?」と質問したところ、
彼が受けるストレスをどれだけ軽くできるかがポイントになるでしょうね。」という回答でした。

そこで、「あー、もしかして、、、。」と最近大きなストレスを与えている原因の一つが思い浮かびました。


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さこみ
  • さこみ
  • アスペルガーと診断された旦那さんと夫婦二人の生活を送っている40代女性です。いかにストレスなく過ごしていけるか試行錯誤する毎日です。

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