退職の理由

私は、去年、約9年働いた職場を離れ今は別の会社で英語の翻訳をしています。

と言っても、正社員から無期雇用派遣。

派遣元は正社員で雇用してくれてはいますが、前の職場の前も、7年ほど正社員で働いていたので、少々不安定です。

それでも前の会社を退職したのは、誰にも言えなかった理由があるからです。

表向きの理由

昨年まで働いていた職場では、英語ができる人を募集していて入社したものの、英語を使う出番はほとんどありませんでした。

ずっと、だまされた感じがしていましたし、その割には、他の女性と比べてきつい仕事をしていた気がします。

製造業で、しかも営業。

古い工場体質で、工場内は非協力的な男性陣、お客さんもほとんど男性。

まさに社内でも社外でも紅一点という場面ばかりで、仕事で辛いことがあっても心底理解してくれる友人はおらず、それもまたきつかった。。。

でも、真面目に頑張ったことをある程度評価してくれ、会社全体の調整をする業務部へ異動の要望を出すと、望み通りに異動させてもらいました。

そして、最終的にはグループリーダーまでやらせていただくことに。

(実際のところ、どの会社でも“業務部”というと、少々何をやっているのか、モヤッと煙に巻かれているような感じですよね。)

トラブルがあれば、女性の管理職だと、依頼や相談がしやすかったのか、それなりに頼りにしてもらえてやりがいもありました。

ずっと英語を使う仕事に戻りたいなぁ、という気持ちをずっと引きずっていましたが、なんとなく50代半ばまでは続けて、そこから翻訳または、教えることができれば良いかな、、、と思っていました。

送別会で、「再婚しなかったら、ずっといてくれただろうになぁ。」、、とちょっぴり残念がって、酔っぱらった上司に言われました。

そうなんです。

今の、アスペルガーの旦那さんと再婚しなかったら、働き続けたと思います。

それがなぜ出来なかったか?

本当の理由

表向きは、“英語を使う仕事に戻りたい。”

実際 TOEICは940点なので、仕事で活かしたいという気持ちはありました。

それで、私の本気度を示し、上司も納得し退職を了承してくれました。

同僚も、それだけ英語力を維持しているなら、もったいない。と言った感じで応援してくれている雰囲気でした。

実際には、、、アスペルガーの旦那さんとの生活と、管理職の仕事の両立が難しくなったことのほうが、退職理由のウェイトは高かったんです。

旦那さんとのトラブルを抱えながら、会社で自部門や他部署の困りごとに対応するのが、だんだん精神的に辛くなりました。

Pedro FiguerasによるPixabayからの画像

会社であったことを旦那さんに話しても、

「だったら、辞めれば?」

「だから、早く辞めればって言ってるじゃん。」

「いつ辞めるの?」

こんな感じです。

“大変だね~。”とか“変な奴いるね~。”とか、適当な相づちで全然いいのに。。。

感情に寄り添ってくれるというか。

逆に旦那さんが、会社のことで愚痴って、でも話を聞いた感じだと、うちの旦那さんが態度を改めないといけないような内容で、私が

「もしかして、、あなたの態度がきつすぎるんじゃない?」なんて言うと、

「あなたは、私の味方でなきゃいけないでしょ!ただ聞いてくれればいいのに!!」と言って怒り出します。

会社には、日々の旦那さんとのトラブルを相談できる人はいませんでした。

一応、女性で管理職だから、気軽に他の女性社員に相談するのも気が引けました。

“今”と“これから”

今は派遣ですが、ほぼ100%英語の翻訳をしています。

そして、出勤先は旦那さんとは正反対の方向。

まさに心機一転することが出来ました。

前職はやりがいはあったけれど、同時にストレスもありました。
それが、減っただけでも精神的には良かった気がします。

また、今にして思えば、子を持つ女性部下からの何気ない会話で、彼女たちが幸せな家庭を築いていることを想像し、自分の置かれている状況とを比較してしまうことも、自分を追い込んでいたかもしれません。

多少未練もあるけれど、英語の仕事に戻れて良かったと思います。

家に帰れば、旦那さんと会話をすることもなく何のために一緒にいるんだろうと思う日や、イライラして怒り散らすこともあります。

それでも、会社に行けば、英訳メインの仕事なので、英語で色々考えていると留学時代を思い出して楽しいです。

理由はどうであれ、結果的には良かったのかもしれません。

ただ、今度はそれを「やりたいことで仕事ができるから、あなたはズルい。」とひがんでいる人もいますが。。。


さこみ
  • さこみ
  • アスペルガーと診断された旦那さんと夫婦二人の生活を送っている40代女性です。いかにストレスなく過ごしていけるか試行錯誤する毎日です。

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