アスペルガー的家づくり①:土地探し

昨年末からアスペルガーのうちの旦那さんとは冷戦状態が続いています。

まともな会話はしていません。

話しかけたいとも思いません。逆にしっぺ返しをもらってしまうので。

家で言葉を発することがないという異様な状態が続いています。

それでも、家を建てることを進めていて、その打ち合わせの時に旦那さんの話す姿を久しぶりに見る、といった変なことが起こります。

神経質で面倒くさい旦那さんですが、家づくりに関しては、参考となることが結構あるように最近思います。

そこで、ヒントとなるようなことがあれば紹介していきます。

土地探しのポイント

今回は土地探しです。

土地を探す時にはそれぞれのご家庭の希望があると思います。

例えば、どこの学区がいい、会社に近いほうがいい、駅に近いほうがいい、など。

このような希望は確かに必要なのですが、アスペルガーの旦那さんのポイントを紹介します。

アスペルガーの人は五感が異様に敏感なようです。

うちの旦那さんの場合は、音や光が非常に苦手ですし、それらによってストレスを受けます。

単に「ストレス」といっても、通常の人とは異なり、それが原因でモノや人(私です)にあたったり、不機嫌になったり、逆に落ち込んだりします。

そこで、土地を探すときの最重要ポイントは「静かさ」でした。

その静かな環境を選ぶときに我が家が注意した点を挙げてみます。

1. 新興住宅地?

新しくできた分譲地は、整地されていてガス・電気・水道も整備されているので費用も抑えられます。

ただ、家を建てたいと思うのは大抵「子供が生まれた、大きくなったから」というケースが多いと思います。

そうなると、同じ状況の家族構成の方が集まる可能性が高くなります。

自分の家庭にも子供がいれば、「お友達がすぐできてよいかも!」となりますが、子供の遊び声が非常に苦手なアスペルガーの旦那さんにとっては苦痛となることが容易に想像できます。

そこで、我が家の場合は、大型分譲地ではあるものの徐々に販売しているところを選びました。

何十年にわたって少しずつ販売されているので、年齢層にもばらつきがあります。

また、他に良いなと思ったところ(これはグズグズして他に売り手がついてしまいましたが)では、定年退職の方が地元に戻るために売却する中古物件や土地もありました。

そのような地域も同じように定年間近や定年された方、すでに入れ替わった若い方など様々な世代の方がいて落ち着いた雰囲気でした。

2. 隣の家はどんな人?

住む前から隣の人がどんな人かはわからないと思いますし、我が家のような神経質な旦那さんがいる家庭が隣になるおうちは逆に迷惑だろうなとも思います…。

でも、ヒントとなるものはあります。

例えば、庭先に子供の遊び道具がおいてあるとか、お庭をきれいに維持しているかとか、自転車や車が何台とまっているか、などが参考になります。

そこまで考えなくても…と思うかもしれません。

でも、住んでみて休日にゆっくりしようと思っているのに、子供の遊び声がずっと聞こえると、うちの神経質な旦那さんでなくても人によっては気になるかもしれません。

土地探しの時に実際にあったのですが、中学生くらいの子供さんが庭に取り付けられたバスケットボールのゴールめがけてシュートの練習をしているところに出くわしました。

しかも、ちゃんとドリブルが打てるように地面はセメントにしているようで、ご近所中にボールがバウンドする音が響きます。

このおうちは案内してもらった土地の数軒先でしたが、即却下となりました。

“静かな土地”として案内してくれた不動産屋の営業さんも苦笑いでした。

3. 騒音は?

これは、住んでいる地域によると思いますが、我が家の候補地で気になるのは車の行き来する音です。

今は、電車の音が聞こえる地域ですが、今後は心配不要です。

でも、幹線道路、またはそれに近い道路が近いと車の騒音も結構気になります。

実際にその時間帯に足を運んで確認することをお勧めします。

というのも、今検討している土地は、静かでいいなと思ったものの、通勤時間帯はかなり交通量が多いということが実際に足を運んでみてわかりました。

それを知っていてその土地を購入すれば、事前に間取りを工夫ができます。

例えば、道路側に寝室が来ないようにとか、道路側の窓は小さめにしておくなど対策ができます。

または、「全く別の土地でないとだめ」と考えなおすこともできます。

静かさ以外で注意した点も挙げてきます。

4. 見通しはどうですか?

これは、以前検討した土地であったのですが、静かでよいものの、道の見通しが悪い場所でした。

そのため、その地域は一旦停止が多く見受けられました。

一旦停止があれば、スピードを抑えて車が走るので静かでよいですが、実際に土地を確認しに行く時に、小学生くらいの子供が飛び出してきました。

もちろん、徐行しながら運転しているので問題ありませんでした。

でも、アスペルガーの旦那さんにとっては、「毎日こんなに神経をとがらせて運転するのは無理」ということでこれも却下されました。

5. 駐車はしやすいですか?

これは、地域によってということにはなるポイントです。

私たちが住んでいる地域は車での移動が主流です。

通勤も車なので、毎日の駐車はストレスなく行いたいものです。

ある程度スペースがあれば問題ない、と思いますが、もう一つ注意した方がいい点があります。

それは、土地が接する道の傾斜や電柱です。

実際に見た物件で良いな、と思った中古物件がありましたが、意外に前の道路に傾斜がありました。

敷地に入ってしまえば平らに整地してありますが、悪いことに電柱が敷地外にあり人が歩いてくるのが見づらいことが予想されました。

ただ、私はそのうち慣れるのではと思いましたが、旦那さんはこれも却下しました。

最近は、電柱は敷地内に入れるようにしているところが多いようですが、古い地域は電柱が道路にあるので、駐車の時だけでなく、運転中も気になるかもしれません。

土地探し・家探しでは、分かりやすい希望に注意が行きがちです。

でも、実際に住んでみたら(我が家はまだ住んでいないですが…。)を想定してみることで、「こんなはずじゃなかった」ということが防げるかもしれません。

こういう時にアスペルガーの旦那さんの心配性が役立ってます。

また次回お楽しみに。

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さこみ
  • さこみ
  • アスペルガーと診断された旦那さんと夫婦二人の生活を送っている40代女性です。いかにストレスなく過ごしていけるか試行錯誤する毎日です。

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