お礼参りの催促

アスペルガーの人は、“相手が気にしていて、あまりしつこく言うと嫌われるかな?”と思うようなことでも、気にせず、ずっと同じことを言ってしまいます。

うちの旦那さんの場合も、そこまで“嫌なこと”ではないけれど、一つのことを思い出しては、チクチクつついてくる時があります。

聞いてないと思っていたら…

私は、今の旦那さんと再婚する前に、長い間、これといった縁がありませんでした。
このまま一生独身かも・・と心細くなることもありました。

ある時、“こうなったら、独身で時間もあるし、神頼みしてみよう!”と思いました。

そして、同じように危機感を持っていた独身の友人と一緒に、“どうせ神頼みするなら”、と思い切って出雲大社へ行きました。

今の旦那さんと出会ったのは、それから3,4年経ってからのことです。

ある時、その出雲大社へお参りに行った時の話を旦那さんにしました。

ご利益はあったのでしょうが、割と待たされたな・・・なんて神様が聞いたら怒って、バチがあたりそうなことを感じていました(汗)。

ある日突然旦那さんが、
「そういえば、出雲大社にお礼参りいかないの?」と聞いてきました。

まず、そのことを覚えていたことに、びっくりしました。

どうせ、私が言うことはちゃんと聞いてくれていないだろう、と思っていたからです。

アスペルガーと思われるうちの旦那さんは、自分が振った話は、一生懸命話します。こちらもちゃんと聞くので、盛り上がります。
(他の方が二人の会話を聞くと、「あれ?」と思うキャッチボールをしているかもしれまんが。)

反対に、私が振った話は、無関心です。

「で、何?」、「聞いて損した。」とか、明らかに白けた感じで「ふーん。」と言うように、全く興味を示さず、イラっとする返答が普通です。

なので、聞いてくれていないと思う訳ですが、それが意外に、ちゃんと聞いてもいるし、覚えてもいることが分かりました。

そして、よく考えてみると、このことに限らず、一度話したことをよく覚えていて、不思議なくらいです。

催促

「困ったときだけ、お願いするのではなく、ちゃんとお礼参りに行かないとだめだ。」と言い出しました。

「確かにそうだけど…、時間もお金もかかるし。」
「お礼参りすべきか出雲大社にちゃんと電話して聞いてみなよ。」
「そう?(えーつ?!そこまでしないとダメ??)じゃあ、近いうちにするよ。」

と、一旦会話は終わりました。

“数日経ったら、忘れてくれるだろう”、と思っていましたが、甘かったです。

「まだ、電話してないじゃん。」
「あはは。。。本当にしないとだめ?」
「そりゃあ、そうだよ、困ったときだけ・・・・・・」とまた同じことを言われます。

結局、私は、出雲大社へ電話しました。

「以前お参りに伺って、その後、ご縁があって結婚しました。お礼参りはしたほうが良いのでしょうか?」と、まず電話口に出た女性に問い合わせました。

すると、「確認しますので、少々お待ちください。」と言われました。

心の中では、そこまで丁寧に対応してもらわなくても、、、と思いつつ、別の男性の方が用件を聞いてくれました。

「わざわざ来て頂かなくても大丈夫ですよ。」という回答でした。

律儀にお礼参りをすべきか電話で問い合わせてくるなんて、ちょっと面倒くさい人だなぁ、と思われたような気もしました。

それを旦那さんに報告しましたが、「誠意を見せなきゃだめでしょ?困ったときだけ・・・(同じくだり)・・・」

「じゃあ、一緒に行ってくれるの?」
「 ・・・・それは遠慮しておく。 」
「いつか一人で行ってくるよぉー。」

そう言いつつ、、近くに同じ大国主命を祀った神社でお礼をして、この件は終わりにしよう、と考えていました。

容赦なく

ただ、やっぱり、何かと言うと「お礼参りは?」とつついてきます。

「次の長期休暇は、私の実家に一緒に帰ろうよ。」 
「その前にお礼参りは?」

「どこか旅行に行きたいよ。」
「その前にお礼参りでしょ?」

「〇〇ちゃんと、週末にランチに行くからねー」
「じゃあ、一緒にお礼参りに行く話をしてくれば?」

私は、事あるごとにつつかれて、“これは行くまで一生言われ続けるなぁ”と思い始まました。

結局、、一人で、帰省も絡めて、かなりタイトなスケジュールで、お礼参りしてきました。

全く気にしていませんでしたが、、、11月に出かけたので、旧暦10月の神在月にお礼参りできました。

加えて、飛行機の時間の関係で、朝一にお参りをしなかればなりませんでしたが、参拝者もほどほどで清々しい時間を過ごせました。

きっかけはどうあれ、お礼参りに行って良かったなぁと思いました。

さこみ
  • さこみ
  • アスペルガーと診断された旦那さんと夫婦二人の生活を送っている40代女性です。いかにストレスなく過ごしていけるか試行錯誤する毎日です。

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