アスペルガー的家づくり:④建築請負契約
我が家の家づくりは超スローペースで進んでいます。
職場の影響で旦那さんの不安定な精神状態があることもありますが、うちのアスペルガーの旦那さんが、異様に心配症で慎重だからです。
早く環境を変えたい私からするともどかしいのですが、勢いで進めてしまいそうなところにブレーキをかけてくれている、とも考えることができます。
注文住宅を建てようとすると「建築請負契約」というのものを、家を建ててくれる業者さんと結ぶ必要があります。
「契約ごとは難しそう…。」と思ってしまいがちですが、その契約書に添付される「約款」が施主の身を守るためにはポイントになりそうです。
色々と「家を建てること」に関して読み漁った旦那さんが、安心して家を建てるための作戦の一つとしてあげているものがあります。
それは、「建築請負契約締結前に約款を確認する」ということです。
どうして“約款の確認”が必要か?
契約書の付録と思われがちな約款ですが、重要なことが書かれています。
と言っても、細かい字や小難しい文は敬遠しがちですよね。
大きな買い物をする時にそういうことではいけませんが、、私もその一人です。
でも、こういう時にアスペルガーの旦那さんの力が非常に役に立ちます。
というのも、建てられた家に何らかの瑕疵があった場合に、その責任はどうとるか、どう対処するかと言ったことについて書かれています。
それは、心配性な旦那さんがもともと知りたいことだからです。
そして、内容によっては施主側が不利となる条項が入っていることもあるようです。
そのため、入居後に家の不具合を建築業者に訴えても、その約款を逆手に取って取り合ってもらえないとうこともあるようです。
もちろん、そんな悪徳業者ばかりではないとは思います。
でも、この建築請負契約書の約款については、「事前に確認したいから見せて欲しい」とお願いすると、大手メーカーは意外に見せてくれませんでした。
いずれ契約する段階では必要になるものにも関わらず、どうして時間をかけて確認するために見せてもらえないのか、私でさえも疑問に思いました。
「そういう対応はしていない。 」「本部に問い合わせないといけない。」と言った理由で断られました。
そうなると、うちの旦那さんはもちろん私も、逆に何か怪しいと思ってしまいました。
結局、その後、それらの大手ハウスメーカーとは話が進むことはありませんでした。
(もしかしたら、私たち夫婦が目を向けていなかった大手ハウスメーカーの中には対応してくれるところもあるかもしれません。)
面倒でも手間は省かない
そんな中、今話を進めている中堅メーカーでは、快く複写版を渡してくれ質問についても丁寧に対応してくれています。
逆に、こんなに時間をかけてもらって申し訳ないと思うぐらいです。
私も、今回はしっかりと約款を読んでみました。
最初は小難しい言いまわして気が乗りませんでしたが、ちゃんと読み込んでみると勉強になります。
そして、疑問がある部分をメーカーさんへしてみると、その回答から家づくりの進め方などだんだんわかってきてきます。
例えば、そのメーカーさんの場合、現場監督さんが一つの建築物件の現場に足を運ぶのはせいぜい週に1~2回とのこと。
それを聞くと、「え~、毎日ではないの?」と言いたくなりますが、大手メーカーだともっと頻度が低いこともあるようです。
現場監督が現場に行かないとなると、実際に家を建てる棟梁とのやり取りはどうしているのか?
どうやって工程を管理しているのか?と疑問が膨らんでしまいます。
でも、建築業界には、“現場コミュニケーションアプリ”というものがあるそうです。
ちらっとみせてもらいましたが、簡単に言うとラインのようなものです。
作業開始・終了の連絡を行ったり、確認事項が発生すれば、写真を送ったり、メールをしたり、電話をしたり、リアルタイムでメーカーの現場監督と現場の棟梁がやり取りできるそうです。
便利な世の中になっているようで、建築現場もデジタル化の恩恵を受けているんだなぁ、と妙に関心しました。
また、心配症な旦那さんのおかげで色々と世の中のことが勉強になったと思っていたところ、「写真では収まり切れないところをどうやって確認するんだ」と更にうちの旦那さんは突っ込みをいれます。
すると、そのメーカーさんでは現場監督、社内検査員、社外検査員、工程によっては公的検査機関といくつもの目で現場を確認するそうです。
こんなことも、契約の前から分かっていれば安心材料となります。
ぜひこれから新築に限らず大きな”請負契約”を結ぶことを考えている方は、事前に約款を確認するということをお勧めします。
1件のピンバック
アスペルガー的家づくり:⑤建築中の雨問題 - 旦那さまは玉虫あすぺ