アスペルガー的心配症と非常用備蓄品
アスペルガーの人は過度に心配症な部分があるようです。
うちの旦那さんも、その心配の仕方が普通の人と比べると行き過ぎていて、息が詰まるというか、もっと楽に考えられないのかと思います。
でも、それが私にとって助けとなることもありました。
今の旦那さんと付き合っている時に、“自分はネガティブな人間だ。それでもいいの?” と聞かれたことがあります。
その時は、“そんなネガティブと言ったって、人はいつでもポジティブでいられる訳でもでもないのだし。自分で認識出来ているなら、まだましかも”、とあまり深く考えていませんでした。
結婚して分かりましたが、物事を悪い方向へ捉えがちで、そこへ心配症が加わるので、その心配を消すための対策に時間やお金がかかります。
ところが、その心配症が自然災害に遭った場合の備えには役に立っています。
非常時への備え
私も一人暮らしの時にそれなりに備えをしていましたが、同棲をし始めて数日経った頃、「お互いにそろえている非常用持ち出し品を確認し合おう。」と、旦那さんに言われました。
私も、親元を離れての一人暮らしだったので、自分の身は自分で守らないと、と思いそれなりに準備はしていたつもりです。
でも、旦那さんは、避難所に行くことは最終手段で、建物が倒壊する事態にならない限りは、一人で何とか数日しのげる備えをしていました。
アスペルガーと思われる旦那さんにとって、避難所に行くと見知らぬ人だらけだし、他の家族の出す音や声が耐えられなくなってしまう自分が容易に想像できたようです。
加えて、衛生面も気がかりで、病気になるのではないかとも心配したようです。
確認し合った準備品の中で、おもしろいなと思った準備品がありました。
- 寝袋とテント
周りの人が楽しく賑わっている雰囲気が嫌いなので、絶対キャンプなんてしないのに。災害対策専用としては準備していた。
- カセットコンロ
鍋を誰かと囲むなんてことは一人暮らしではないだろうに。実際確認した時には、未開封でした。
- 簡易的トイレ用品(凝固剤や袋)
現実的。(私は、避難所に行く前提だったので、全然用意していませんでした。)
- 車の中へ保管されているカロリーメイトと水
“災害が通勤途中に起こる可能性はある。そして道路が崩壊し、数日間、車中でそのまま過ごすこともあり得る。” (確かにそうだ…)ということで、10箱くらいのカロリーメイトとペットボトルの水がトランクにいれたてありました。
備品のアップグレード
昨年、台風の影響で我が家も3日間ほど停電となりましたが、幸い上下水道は止まらなかったこともあり、それなりに食事はできて、なんとか生活できました。
それというのも、“最悪の自体”を想定できて“心配症”なアスペルガーと思われる旦那さんのおかげかと思います。
カセットコンロがあったので、冷蔵庫の生鮮食品をまずは調理し、ごはんも炊けました。
生鮮食品が腐りかけると、缶詰やラーメンを準備。
手回し式のランタンを結婚後補充していたので、薄い中でもなんとか調理できました。
(因みに、ある家族4人暮らしの友人は、早朝にコンビニへ食料調達にでかけるも入店までに長蛇の列。待った割には大したものも買えなかったそうです。)
そして、振り返りとして、調理中の手元がランタンだけでは危ないので、登山用のヘッドライトが便利ではないかとか、非常食は賞味期限が長いアルファ米にしておこうとか、徒歩でその場から逃げることを想定して通勤用のカバンはリュックが良いのではとか…
更に、補充品で“いいね!”をあげたくなるようなモノが、携帯の充電池とそのケーブルーでした。
通勤用のバッグにお互い常に入れてあります。
(電池が放電しないように入れ方もネットで調べてくれたようです。)
家族の安否確認と情報収集に役立つ反面、停電となれば、情報源として頼り切ってしまうので充電がすぐに減ってしまいますし。
心配症の加減
そこまで神経質にならなくても良いのでは?と思うことはしょっちゅうあります。
ただ、「何とかなるんじゃない?」は絶対に通じません。
「不安を消すための対策をしていないのだから、何とかなるわけがない。」といった感じです。
家族のことを思い心配してくれているな、と思えばその過度な心配性で神経質な部分も受け入れられます。
実際に、自分が想定できないことも考えてもらえますし。
アスペルガーというと、悪い部分というか特異な部分に気をとられてしまいがちです。
でも、一歩引いて、違った角度から見てみると許せることもあるな、と気付きました。
もちろん、今回の非常用持ち出しに関してはであって、それ以外の時はいい加減にして欲しい!となることも沢山ありますが。
なので、気が済むまで対策を考えてもらうことにしています。
その時は完全に任せて口はあまり挟まないようにしています。
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