アスペルガー的家づくり:⑩上棟
アスペルガーの旦那さんと新築住宅を建設中です。
基礎づくりが終了し、先日上棟を行いました。
最近は共働きの家庭が多いため上棟式を行うことは少ないようです。
我が家も上棟式は行わなくてもよいと思ったものの、数時間だけでも立ち会いたいなと思いました。
完成してしまうと家の中身は2度と見れないですし。
その上棟の立ち合いに行くか行かないか、、、相変わらず旦那さんとはメールでのやり取りです。
(同じ屋根の下に住んでいますが…)
当日の朝まではっきりした返信はありませんでした。
最近は、直接何かを聞くとチック症が出たり、無視されたりするのが当然となっているため、何か必要なことがあればメールかメモ書きで伝えたり聞いたりしています。
それでも、返信・反応がなく困っています。
困っていると言いつつ、なぜかいつも何とかなっています。
私が臨機応変になればいいのかな、と良い意味で諦めているからかもしれません。
当日、出発の時刻は伝えていたので、それに合わせて何となく準備をしてくれていました。
この出発の時刻「〇時〇分」と具体的に伝えておくこは、この上棟に限らずポイントだと最近よく思います。
何となくの出発時間、「〇時頃」だと非常に嫌がります。
〇時〇分ではなく、〇時頃の曖昧さがなぜ必要かが分からないため戸惑うのだと思います。
現場に驚き
既に作業が始まっているのを想定のうえ現地に到着しましたが、予想外のスピードで進んでいました。
8時開始と聞き、作業開始はあわただしくて邪魔になるかと思い8時30分目途で向かいました。
ただ、土曜日で車が少なく結局8時15分くらいには到着しましたが、1階部分の主要な柱はすべて立っていました。
大工さんたちの作業の様子を見学しましたが、手際の良さにはびっくりです。
どうしたら、意思の疎通があんなにスムーズにできるのか、どうしたら、あんなに無駄なく指示が出せるのか、、、本当にしばらくポカンと見とれていました。
そこで、普通なら、「すごいね~!」と夫婦で感動しあったりするのでしょうが、アスペルガーの旦那さんとはそれができません。
こういう大イベントの時に感情を共有できれないのは寂しいという気持ちもありました。
それでも、立ち合いに一緒に来てくれただけでも良かったのかもしれないとも思いました。
そして、順調に建設が進めば、ようやくお互いのスペースも確保できて生活しやすくなります。
そう考えると気持ちが明るくなりました。
差し入れについて
建設してもらっている会社では、基本は接待は受け付けないとのことで事前に聞いていました。
そうしてもらえると準備しなければいけない側としては、気が楽でよかったです。
ただ、ネットをみていると差し入れくらいはOKというところは多いようです。
営業さんに確認してみると、「実際には差し入れをもって来られる方は多いです。」とのことでした。
そこで、ビール、リポビタンD、お菓子(スナック、甘いもの、飴)、おしぼりをセットにし、のしをつけるとお祝品っぽく見えました。
一人で品物を買ったり、のし紙を書いたり、詰めたり大変でしたが、お祝い事なので楽しかったです。
補足-仕上がり検査
天気がよくスムーズに作業は終わりました。
15時頃に終了と聞いていたので、その少し前にどのように出来上がったか私だけ見に行くことにしました。
すると、既にほとんどの大工さんは撤収していました。
そうして、今度はその建築会社の検査員の方が作業の検査に訪れていました。
建築会社と言っても大工工事や電気工事などそれぞれの作業を別の会社に委託しています。
そのためその建築会社では、委託した会社の作業内容が基準に沿ったものとなっているか、自社の検査員がチェックするという流れになっています。
(もちろん工程によっては第3者機関が検査します。)
それが、当日中とは思っていなかったのでそのスピード感に驚きました。
補足-木材の印字
検査員の方が実際に検査を行う前に時間があったので中を見学させてもらいました。
すると、木材には図面上の位置を表す印字がありました。
そしてそれが、床なのか上につくものか、など効率よくわかるようになっています。
その印字された内容と図面とを確認しながら作業ができるので、作業をあっという間に間違いなく終えることができるようです。
最初我が家は、工場である程度組んで持ってくる積水ハイムやミサワホームを検討しました。
大工さんのスキルよりも工場製品のほうが品質が安定しているはず、と旦那さんが言っていたからです。
とは言え、結局良い土地があったと思ったら今の建築会社の建築条件付き物件でした。
そこで、品質をどう担保する?と言う説明を数回にわたってしてもらいました。
実際に目にするとのはまた違って納得できました。
我が家の建築を通して、世の中知らないところでいろんな工夫があるんだと大変勉強になりました。