アスペルガーと職場トラブル
先日、久しぶりにアスペルガーの旦那さんに話しかけられました。
と言っても残念ながら、うれしい話題ではありません。
会社で同僚と口論となったということでした。
しかも、「もう会社に行きたくない、働きたくない。」と言います。
「この2か月ほど私のことを無視してきて、今さら自分が辛くなったら助けを求めるなんて!」
と言いたくなるところを、、ぐっとこらえて話を聞きました。
確かに、話を聞けばうちの旦那さんの言い分も分からないわけではありません。
日頃の旦那さんの態度に問題もあるかもしれませんが、人格を否定するような発言をされたようです。
その発言をしたのは定年退職し、延長して働いている方。
長年仕事は一生懸命されてきたのでしょうが、今の時代とはちょっとズレている部分もあるかもしれません。
その場に居合わせていないので、一概には言えませんが、ある意味パワハラと思われても仕方ない発言です。
定年延長の方であれば役職ではなく、「パワハラにならないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
でも、パワハラの定義をネットで調べてみると、必ずしも役職者というわけではなく職場での優位性を背景に精神的苦痛を与えることのようです。
今回の場合、その職場での長年の経験者ということで、パワハラに値するのではとも解釈できる気がします。
ただ、自分にもこういった経験はあります。
「その会社での長い経験が自分にはあるんだ」という自信から、若い世代のいうことなすことにケチをつける人が意外に多いです。
ケチをつけると書いたのは、わかるように指導しようと思って発言していないですし、自分の思い通りにならないから気に食わないと思って、意見していない人が多いからです。
人間年を重ねると、「素直になる・謙虚になる」ということができず、ましてや相手の気持ちを考えるということができず横柄になりがちです。
自分も、あんなふうにはなりたくないと反面教師で思い浮かぶ顔がいくつかあったり…。
アスペはパワハラを受けやすい?
そこで、普通ならば、いやでもなんとか気持ちを入れ替えたり、誰かに愚痴をいってみたり、深刻であれば上司に相談したりするものです。
でも、うちのアスペルガーの旦那さんは、そうはいきません。
以前の部署でのストレスから精神安定剤を服用しつつ、ようやく異動となり新しい職場となったばっかりです。
また、トラブルとなれば、自分に問題があると周囲に思われます。
実際には、以前の部署では上司ともめましたが、その上司も過去に数名休職者を出してしまうという問題がある人ではあったようです。
一歩引いてみると、アスペルガーの人はそういう人にまともにぶち当たろうとしてしまうのかもしれません。
例えば、アスペルガーの旦那さんの発言の仕方(論理的な内容でないと理解できないので理屈っぽくなり相手にそれを求めたりする)が余計にそういう威圧的な態度の持ち主を煽ってしまうのかもしれません。
確かに、アスペルガーのパートナーと生活を共にして苦しいことも多いです。
でも、だからと言ってハラスメントをして良い、ということにはならないと思います。
むしろ、その人の特徴をうまく生かして仕事を与えるといったことも今後は必要になってくると思います。
企業内に「ダイバーシティ教育」がありますが、その中にニューロダイバース(神経学的な多様性)も入れてほしいと切に願います。
職場での理解が得られれば働きやすくなる、そうすれば発達障害者のストレスが減る、あわよくば家庭でもリラックスできるかもしれません。
(そんな簡単ではないですよね…。でも、期待だけはさせてください。)
因みに、日本のグーグルで「ニューロダイバーシティ」を検索すると107,000件。
アメリカのグーグルで「neurodiversity」を検索すると2,490,000件。(*2021年2月14日時点)
単なる検索結果ですが、この数値の違いは関心の高さの違いを大きく表している気がします。
と、アスペルガーの旦那さんを擁護することを書いてみましたが、私も毎日一緒に生活していると辛いのですが…。
1件のピンバック
アスペルガーと職場トラブル② - 旦那さまは玉虫あすぺ